ストラスブール・アルザス地方のパン文化の魅力

食文化

こんにちは八木です!

アルザス地方にあるドイツの国境近くのストラスブールは、フランスとドイツが混ざった独特の文化があります

パンも例外ではないです

私がワーホリでストラスブールに来た理由は、アルザス地方のパンを現地で食べて触れてみたいという思いからでした

なので、今日はアルザス地方で食べられているパン(発酵菓子)を紹介しますね

実際生活していると、祭りや季節行事と結びついた食文化を感じることができました

旅行や留学で訪れた際に、ここでしか味わえない食文化の参考になればと思います

アルザス地方のパンの特徴

フランスとドイツの融合したパン文化

アルザスはドイツの国境に近く、歴史的に両国の支配が入れ替わった地域です

そのため、アルザス地方のパンはフランスの繊細さとドイツの力強さが融合した独自の個性を持っています

例えば、フランス風の軽やかな小麦パンに加え、ライ麦や全粒粉をブレンドしたパンも多く、ドイツ的な深い香ばしさと酸味が感じられます

外皮は厚めでパリッと、中身はしっとりもちもちな味わいです

素朴で素材の味を活かしたパンが多い

華やかなパンというよりは、日常に寄り添うパンが中心です

もちろん、お店によりますが。

香ばしい焼き色と小麦の香りが主役のパンが多くみられ、サイズも大きいです

店頭では大きいパンがドーンっと構えており、測り売りされていたりします

チーズやハム、ワインなど地域の食材と一緒に楽しむことを前提に作られているのも特徴です

祭りや季節行事と結びついたパン文化

アルザスのパンには祝祭のパンが多く存在します

これらは「パン=日常食」でありながら、家族や季節の温かい思い出と結びついているのが魅力です

例えばクグロフはクリスマスや結婚式など祝いの席には欠かせないと言っていいほど目にします

八木
八木

クリスマスの時期は街がクリスマス一色になるぐらいなので、特に冬に食べるパンは多いですね

代表的なパン

クグロフ(Kougelhopf)

アルザス地方の伝統的なブリオッシュです

クグロフ型を使用して焼き上げ、レーズンとアーモンドが入ってます

朝食にコーヒー(私はカフェオレ派)と一緒に。

Kouglof salé というのもあり、これは塩味バージョンです

ベーコンとくるみで焼き上げることが多いです

私はKouglof を買ったつもりが間違えてKouglof saléを買っていて、甘いを想像して食べたら塩味が来てびっくりした経験があります

ラングホフ(Langhopf)

↑この写真のクグロフの隣にいるリボンの巻かれた長い子です

こちらはクグロフの親戚のような感じです

「Lang」は長いという意味であり、細長い型に入れて焼き上げるブリオッシュです

アーモンドやくるみなどのナッツ類やレーズン、スパイスが入ったものが一般的です

クグロフよりはやや軽く、しっとりめ

家庭的・おやつの位置付けが強いみたいです

ブレッツェル(Bretzel)

アルザス地方やドイツに古くから伝わる小麦粉を主原料とし、ねじって焼き上げる特徴があります

ドイツ文化の名残を色濃く残している存在のパンです

一般的に、表面に粗塩がまぶされており、外はパリッと中はもちもちしています

パン屋さんの定番の商品で、トッピングの種類もいくつかあるのでお気に入りを見つけてみてください

街歩きのお供に最適です

ビールとの相性は良いみたいです(ビールが飲めない八木)

トレス(Tresse)

↑これは母の日限定のハート型

「Tresse」はフランス語で編み込みという意味の三つ編みのブリオッシュパン

外はこんがり、中はふわふわの甘すぎない優しいパンで、日曜や祝日の朝食に家族で分けて食べる定番だそう

とにかくでかいです。30㎝ほどあります

パンデピス(Pain d’épices)

フランス語でスパイスのパンと言われています

シナモンやクローブ、ナツメグ、ジンジャー、カルダモンなどのスパイスと蜂蜜が香る甘いパンです

時間が経つほど味が深く馴染んでいくのも特徴です

ストラスブールのクリスマスマルシェでも定番の冬の味覚です

タルトフランベ風パン

アルザスの郷土料理のタルトフランベ(Tarte flambeé)をパン風にアレンジしたもの

薄い生地に、フロマージュブラン・玉ねぎ・ベーコンを乗せて焼いてある、惣菜パン

八木
八木

クグロフとブレッツェルは必ずと言っていいほどパン屋さんにあります

季節のパン

ベニエ(Beignet)

3月ごろカーニバル前の季節に食べる揚げドーナツ風のパン

ふんわり軽い生地を油で揚げて、粉砂糖をたっぷりまぶした揚げパンです

パン屋さんによって、中に入っているのがジャムであったりクリームだったりと

(カロリーお化けパンの)種類がたくさんあります

私が働いていたパン屋さんは、nutellaが圧倒的人気でした

フランス人nutella大好き

アニョー・パスカル(Agneau Pascal)

イースター(復活祭)に登場する子羊型のブリオッシュパン

とにかく見た目が可愛くて、買ってからの帰り道はルンルンでした

パンやケーキの一種として親しまれています

ふんわり柔らかく、食感は軽いです

3月下旬〜4月下旬ごろまでパン屋さんに並びます

マネラ(Mannele)

サン・ニコラ祭(12月6日)や冬の季節に食べられる人形型のパンです

10月下旬ごろからクリスマスシーズンに向けてパン屋さんの店頭に並び始めます

地元の人たちは待ってました!って感じで大人も子供も楽しむ冬のパンです

ふんわり甘いブリオッシュパン、お店によって表情が違うのでそれも楽しみの一つです

シュトレン(Stollen)

ドイツのザクセン地方発祥のクリスマス定番発酵菓子

フランスとドイツの文化が混ざった地域なので、シュトレンも自然に定着

10月下旬になると、これでもかってぐらいスーパーに大量に並び始めます

レーズンやレモン・オレンジピール、ナッツなどが生地になり込まれており、焼き上げた後はたっぷりのバターを染み込ませ、粉砂糖で真白くなるまで包み込みます

見た目以上に持った時のずっしり感はすごいです

長期保存が可能なので、ドイツではクリスマスを待つ4週間の期間に、毎日少しずつスライスして食べます

フルーツの風味が時間をかけて広がっていくので、最後まで飽きずに食べれます

ベラベッカ(Beerawecka)

アルザス地方の代表的なお菓子として知られており、クリスマスの時期に食べられます

ドライフルーツやナッツ、スパイスを使用した濃厚な発酵菓子

こちらもシュトレンと同様、少量ずつスライスして食べます

八木
八木

シュトレンやベラベッカは日本でも見かけるようになりましたね

まとめ

このように、アルザスでは職人や地域の人々が、毎日の食卓や季節ごとの行事を通して食文化を大切に受け継いでいます

実際にここで暮らしてみて、パンが食べ物だけでなく、人と人を繋げる存在だと深く感じました

パン文化のフランスだからこそ、その地域ごとのパンの歴史やぬくもりが詰まったパンを味わえるのかなとも思います

旅先ではそういう背景も含めて、楽しんでいただけると嬉しいです

八木
八木

同じ国でも、パリとストラスブールのパン屋さんの雰囲気が違うのが面白いですね

アルザス地方の留学や観光をされる方向けに電車のお得な乗り方について

こちらに書いてるのでよかったら覗いてみてください↓

今日もここまで読んでくださり
ありがとうございます

ではでは〜

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